歯の汚れが気になる。歯みがき教室をしてほしい。とのことで来院されました。
上顎臼歯部分に歯垢・歯石の付着・歯肉炎が認められました。
飼い主さまの希望もあり、歯みがき教室を行い、経過を観察することになりました。
~3週間後~
歯ブラシで歯みがきすると出血し、痛みがあるのか嫌がります。とのこと。
上顎臼歯部分は、発赤・腫脹があり、症状の改善が見られませんでしたので、歯科処置を行うことになりました。
大きな異常は認められませんでしたので、処置を実施することになりました。
プローブ検査
レントゲン検査
スケーリング
ルートプレーニング
ポリッシング
歯科用抗生物質軟膏注入
<処置当日>
「家に帰った直後は隠れていましたが、すぐに出てきて、いつもの居場所でくつろいでいました。しばらくすると、おもちゃで遊んでほしいと催促し、ごはんも完食していました。」とのことでした。
<処置から1週間>
「元気も食欲もあります。口を気にする様子もありません。あくびをした時に見える歯が、ピカーッと光っていて、とてもうれしいです。」とのことでした。
歯肉の発赤は減りましたが、左上顎第3前臼歯部分に、歯肉の発赤とわずかな出血がありました。
<処置から3週間>
「歯肉の赤みはとてもマシになったと思う。元気も食欲もあり、歯みがきも再開しています。」とのこと。
歯はとてもきれいで、左上顎第3前臼歯の発赤もほぼなくなり、出血もしていませんでした。
今後は、この状態を維持していただくため、継続して歯みがきを続けていただくようにお伝えしました。
まずは歯みがきから始めたい。とのことでしたので、歯みがき教室を行い、歯みがきを始めていただきました。
実際に歯みがきをしていただくと、歯肉からの出血・痛みなどの症状があり、飼い主さま自身がお口の異常に気付き、処置を希望されました。
早期に処置を受けていただけたので、今ある歯を全て残すことができ、麻酔時間も短時間で済みました。
今回、歯肉炎が認められ、処置を行い改善されました。
処置を受けていなければ、起こっていたかもしれない、歯周病からの食欲の低下などの症状を、未然に防ぐことが出来ました。
歯みがきを再開していただき、この状態を維持していただくことで、このねこちゃんの今後の生活の質を良く出来たこと、飼い主さまに喜んでいただけたことが、とてもうれしく感じます。
京都市 左京区 動物病院 とよだ 歯科