蹄(ひづめ)を噛んで右の奥歯が折れた
折れた部分を見ようとするとキャンッと鳴いて痛がる
とのことで来院されました。
口腔内を確認すると、
右上顎の第4前臼歯が破折し、露髄していました。
また、軽度の歯周病も認められました。
写真の赤い点の部分は歯髄が露出してしまっています(露髄)
破折し露髄した歯ををそのままにしておくと歯髄から感染が起こり、腫れて痛みを引き起こします。
また、露髄していなくても、知覚過敏により痛みが起こったり、近い将来露髄し感染が起こる可能性があります。
破折した歯は、破折してからの経過時間や破折面の状態、露髄の有無、歯科レントゲン検査の結果などによって
温存できるか抜歯処置が必要となるのかを判断します。
早期の歯科処置を行うことが望ましいことをお伝えし
術前検査、その後歯科処置を実施しました。
スケーリング
プローブ検査
歯科レントゲン検査 歯根部に異常は認められませんでした。
折れた歯の破片が一部付いたままになっており、その破片を浮かせると、
破折のラインが歯肉の下深くに及んでいることがわかりました。
この歯を温存することは難しいと判断し、抜歯処置を行いました。