* 歯石・口臭がひどい
* よく鼻をならして鼻水を飛ばしている
とのことで来院されました。
ほとんどの歯に多量の歯垢・歯石が付着し、歯肉には強い炎症が起こっていました。
下顎の切歯はぐらついていました。
重度の歯周病が起こっていると思われましたので、早期の歯科手術をおすすめしました。
後日手術を希望され、術前検査後、歯科手術を実施しました。
歯周プローブ検査
多くの歯で深い歯周ポケットが形成され、ポケットが12㎜以上ある歯もありました。
歯科レントゲン検査
切歯のほとんどが、歯周病の進行により歯を支えている歯槽骨が吸収され、歯根の先端部分をわずかに支えている状態でした。
臼歯部分も多くの歯の歯根の周りが黒く抜け、歯槽骨が吸収されているのがわかります。
右上顎の〇の部分は口腔鼻腔瘻(こうくうびくうろう)になっていました。
口腔鼻腔瘻とは
歯周病の進行により、口腔と鼻腔がつながってしまった状態。
慢性的な鼻水やクシャミの原因にもなります。
この歯と他のぐらつきがひどい歯は、残しておくと痛みや感染をなくすことができないため、
抜歯処置を行いました。
その他の歯は、歯周ポケットの中の汚れまでしっかり取り除き、お口の状態を改善できるよう治療を行いました。
また、上顎切歯部分の歯肉に、一部盛り上がっている部分が見つかりました。
この腫瘤は、病理組織検査のため切除・縫合しました。