
・口を痛がる様子があったので、かかりつけや他の病院で治療していた。
治療すると一時的に良くなるが、しばらくするとまた痛がる。
・痛みのため、食欲も落ちてきた。
とのことで来院されました。
口腔内を確認すると、
口腔後部の歯肉が赤く腫れ、歯肉口内炎(口腔後部口内炎)が起こっていました。(黄色矢印)
また、上顎臼歯部分に大量の歯石が付き、腫れと発赤も確認されました。
(写真は歯科処置時)
飼い主様に今の状態をお伝えし、
歯肉口内炎(口腔後部口内炎)の根本的な治療のため、麻酔下での前臼歯抜歯をお勧めしました。
後日術前検査を行い、歯科処置を実施しました。

歯神経ブロック
口腔内の炎症が酷く、少し触れるだけでも痛みを感じていたため、
最初に歯神経ブロックを行いました。
スケーリング
歯周プローブ検査
歯周ポケットの深さを測定します。
ポケットが深い場所で8mmあり、ぐらつきがある歯もありました。
根分岐部病変(歯周病が進み歯槽骨が溶けてしまい歯根部が露出している状態)も多く見られました。(写真2枚目)
レントゲン検査
猫破歯細胞性吸収病巣(FORL)による吸収が確認されました。(黄色矢印)
また、アンキローシス(骨性癒着)もみられました。
検査後、抜歯処置を行います。