家で少ししか食べず、痩せてきた(他の家でもらっているかもしれないが)
歯肉が赤いような気がするとのことで来院されました。
食べにくそうな様子はなかったそうですが、体重は約7カ月前と比べると1kg以上減っていました。
上顎臼歯部分で歯肉炎・歯周炎が認められました。
特に上顎左側の歯肉はひどく腫れていました。
術前検査にて、大きな異常は認められませんでした。
プローブ検査
口腔内確認
左上顎や他の箇所にも吸収病巣(FORL)が認められました。
歯科レントゲン検査
これらの歯は抜歯処置が必要と判断されました。
歯神経ブロック
スケーリング
ルートプレーニング
抜歯縫合処置
ポリッシング
歯科用抗生物質軟膏の注入
<処置翌日>
「帰ってすぐフードを食べました。お腹がすいていたみたいです。」とのこと。
<処置から1週間後>
歯肉の炎症はなくなり、抜歯・縫合部分も問題ありませんでした。
<処置から4ヶ月後>
「食欲はしっかりあり、体重が増えたと思う。口を気にする様子もない。」とのこと。
体重は処置前から、850gも増えていました!(5.15㎏→6.0㎏)
お口に痛みや不快感があると、食べたくても食べられなかったり、食べにくかったりで、体重が減ってしまう事があります。
今回のケースでは、体重減少が気になり来院され、口腔内にひどい炎症が見つかり、歯科処置を行いました。
「お外に行く猫ちゃんのため、歯みがきがなかなか思うタイミングでできないけれど、頑張ろうと思います!」と飼い主さま。
これからも毎日美味しくフードが食べられるよう、ホームデンタルケアを続けていきましょう。