口が痛くて食べられず、痩せてきた<歯肉口内炎・猫破歯細胞性吸収病巣・歯周病>(猫 mix 14才)歯科症例142‐①

 

・フードを食べている途中に痛みを感じるようで、食べるのをやめてしまう

・食べるのが怖いようでフードから離れて逃げていってしまう

・食欲はあるが口が痛くて食べられないみたい

・口臭も気になることがある

とのことで来院されました。

 

口腔内を確認すると、

口腔後部の歯肉に炎症がみられました。(写真左 〇印部分)

赤く腫れ、歯肉口内炎が起こっていました。

また、上顎犬歯の歯肉にも炎症が起こっており

上顎臼歯部には歯石が付着していました。(写真右)

(写真は歯科処置時)

来院時、聴診にてギャロップリズム(心音)がありました。

後日心臓を含む充分な術前検査後、飼い主様と相談の上、

歯科処置を強く希望されましたので、

細心の注意を払って歯科処置を実施しました。

 

 

 

スケーリング

歯垢や歯石を除去すると右上顎の臼歯部(写真右 〇印)は、

吸収病巣により歯が吸収されていました。

 

 

歯周プローブ検査

根分岐部病変がありました。

 

 

レントゲン検査

左上顎の臼歯(写真左)と右上顎の臼歯(写真右)のレントゲンです。

右上顎の臼歯では、

猫破歯細胞性吸収病巣(FORL)による吸収が確認されました。(〇印)

また、アンキローシス(骨性癒着)もみられました。(矢印)

 

検査後、抜歯処置を行います。

 

 

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2022年01月31日