歯が抜けた<歯周病>(猫 MIX 6才8カ月)歯科症例127-①

 

昨日、下の歯が抜けた

とのことで来院されました。

口腔内を確認すると、歯は6本しか確認できませんでした。

(猫ちゃんの歯は通常全部で30本あります)

犬歯を含め、残っている歯の多くがぐらついており、重度の歯周病・犬歯の歯槽骨炎が起こっていると思われました。

後日、術前検査そして歯科治療処置を実施しました。

 

 

 

スケーリング

まず、表面の汚れを超音波スケーラーで落とします。

 

左上顎第4前臼歯は、歯石を取ってみると歯が一部吸収され、宙に浮いたようになっていました。

 

歯周プローブ検査

歯周ポケットはとても深く、特に右上顎犬歯は12㎜もありました。

 

 

歯科レントゲン検査

歯がない部分は歯根部から抜け落ちたのではなく、

吸収病巣によって歯が溶かされ歯根だけが残っている状態ということがわかりました。

猫破歯細胞性吸収病巣

 

 

また、歯槽骨炎により犬歯の根元はいびつな形になり、ぐらついていました。

 

 

ぐらつきのひどい歯は強い痛みの原因となります。

痛みを取り除くため、抜歯処置を行いました。

 

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2021年01月27日