歯石・歯肉炎・口の中のできもの<歯周病>(ミニチュアダックスフンド 11才6カ月)歯科症例126-③

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術後すぐは顔が腫れ食欲が落ちていましたが、3日目頃から腫れも徐々に引き食欲も改善、

1週間後の診察時にはしっかり食べていますとのことでした。

歯肉の炎症も引き、歯周ポケットがとても浅くなっていました。

腫瘤に関しては、大きさの変化や周りの歯の様子によってはさらに拡大した手術が必要となるため、

今後の経過観察が大事です。

 

 

歯周病が見た目以上に進行していた今回のケース。

 

「以前、無麻酔で歯石取りをしたことがあるのですが、

あの時にここを知っていれば・・・と後悔するぐらいです」と飼い主さま。

 

当院では全身麻酔下で歯科治療処置を行っています。

それは、動物に出来るだけ痛みや恐怖を与えず、安全に正しい治療をするためです。

 

無麻酔での歯石取りは、動物に痛みや恐怖を感じさせるだけでなく、歯や顎が折れる事故も報告されています。

見た目がきれいになるだけなので歯周病の治療にはならず、逆に歯の表面に傷を付けてしまい汚れが付着しやすく

なってしまうため、歯周病がより進行することもあります。

本来治療が必要な歯周病が起こっていても、発見が遅くなってしまうことも。

 

処置から半年以上経ちましたが、くしゃみは完全に治まったまま。

腫瘤も大きくなっていないそうです。

 

今回のケースは他県からの来院でしたが、当院にご相談いただき本当に良かったと思います。

 

大事な歯を失わないために、お口が気になる時は早めに動物病院にご相談ください。

 

2020年12月19日